- オープニング介護施設の職員って何するの?
- それって働きやすいのかな?
- オープニング介護施設で長く働くにはどうしたらいい?
このような疑問に答える記事になっています。
こんにちは、カピバラ小僧です。
元介護士・元介護施設の紹介アドバイザーです。
私は直近までオープニング介護施設で働いていました。
その前は介護施設の紹介会社のスタッフとして、約100施設程度の介護施設にかかわりました。
オープンしたばかりの介護施設って、既存の介護施設とどう違うのかわからないですよね?
でもだいじょうぶです。
私は実際に働いていましたし、たくさんの新規施設を見てきました。
この記事では、「オープニング介護施設で働く際のポイント」を詳しく解説します。
私の友人もこの記事の内容をもとにオープニング介護施設へ転職して、今も楽しそうに働いています。
この記事を読むことで、あなたは納得してオープニング介護施設の求人に応募ができます。
求人を選ぶ際の判断材料にしてもらえると嬉しいです。
ぜひ最後まで読んでいってください。
この記事でわかること
それでは見ていきましょう。
オープニング介護施設の仕事内容とは?
この章では、オープニング介護施設に特有の仕事内容をみていきます。
施設内を装飾する(雰囲気づくり)
これは新規施設ならではの業務でしょう。
装飾はその施設のイメージを形容するのに役に立ちますよね。
装飾していくのは
- 玄関
- ホールや食堂
- 廊下
具体的には、壁に職員の紹介コーナーを設けたり、イラストや天井飾りで明るい雰囲気にしていきます。このような作業が好きな人にはおすすめです。
各種マニュアルを作成する
ルールや決め事をオープニングスタッフで共有していきます。
なぜなら、基準や手引きがないと業務に支障が出るからです。
実際に利用者を受け入れていない段階では、大枠しか設定できませんが、マニュアル作りは必ず参加するものと考えておきましょう。
- 職員の連絡網
- 利用者の急変時対応マニュアル
- 感染予防の手順をマニュアルにする
開設当初では上記のようなものが必要です。
宣伝や広報活動
オープンしたての施設は、宣伝や広報が欠かせません。
なぜなら、周囲の関係機関や地域住民に知られていないからです。
新しく施設を作っても、利用してもらわないと話にならないですから。
地域包括支援センター、地域のスーパーやコンビニにリーフレット等を置かせてもらうだけでも一定の効果があります。
それって、施設長とか管理者の仕事じゃないの?・・・
基本的には施設長や管理者が広報に動くはずです。
ですが、一般職員にも宣伝を任される場合があるので心構えは必要です。
オープニングスタッフとして働くメリットとデメリット
この章では、オープニング介護施設のメリットとデメリットを見ていきます。
メリット①人間関係が確立されてない
これはオープニング介護施設の最大のメリットと言っていいですね。
なぜなら、介護の仕事がイヤになる理由の一位はこの人間関係だからです。
- 指示するだけで仕事しない上司
- 新人をいびる古参の職員
- 仲良し集団(派閥)
想像するだけでイヤになる上記のような人間模様がないのが特徴です。
メリット②仕事のルールや決め事の設計にかかわれる
オープンしたばかりの施設にはルールはありません。
理由は、実績がないからです。
実際に利用者を受け入れて間もないのに、何を基準に決め事を作れば良いかわかりません。
だから、実際に稼働してみて、現場の感覚にしたがってルール決めをしていきます。
具体的にはこんなこと。
- 何時から食事の準備をはじめるか
- トイレ誘導やオムツ交換の時間・回数など
- 利用者さんの座席表
5~6ヶ月もすれば、おおよその感覚はわかり、ルールも確定的なものになってきます。
メリット③昇進しやすい
出世願望がある人にとってはチャンスが多いです。
理由は、新規の職場は職員数が少ないからです。(競い合う分母が小さい)
つまり、能力さえ示せれば上司の目に留まりやすいってこと。
責任も大きくなりますが、頑張れば給料も上がります。
メリット④未経験者でも挑戦しやすい
私の経験上、未経験者にはおすすめです。
その理由はいくつかあります。
- 新規施設だから職員間に上下関係がないから
- はじめのうちは利用者の人数が少なく、じっくり対応できる
- 同期入職の未経験者が複数いるから安心できる
- 経営母体がしっかりしている施設なら研修や資格取得の支援が充実してる
私がいた施設は中規模でしたが、それでも3割は未経験者がいました。
メリット⑤建物が新しく快適に働ける
私の場合はこの要素が嬉しかったですね。古民家を増改築して新設する場合などは除きますが。
きれいな職場がイヤだと思う人はいませんよね。
職場が新しくきれいだと、仕事に対するモチベーションが上がること間違いなしです。
メリットのおさらい
- 人間関係が確立されてない
- 仕事のルールや決め事の設計にかかわれる
- 昇進しやすい
- 未経験者でも挑戦しやすい
- 建物が新しく快適に働ける
メリットとデメリットは表裏一体です。
次はデメリットのお話をします。
デメリット①ルールがない
ルールが整わないうちは、場当たり的な対応になりやすいです。
各職員が自己の判断で対応を決めることもしばしばです。
その場その場で役職者に確認するのがベストですが、その都度、利用者から目を離す・・・なんてことはできないわけです。
よほどの重大事の場合は要確認ですが、そうでないならメモっといてその日の終わりや職員会議で全体に共有することになります。
根拠のない介助や対応はアクシデントのもとです。
経験の浅い介護士にとってはデメリットと言えます。
デメリット②未経験者をカバーする業務に追われる
介護経験者は、未経験者を指導することに時間をとられがちです。
当然ながら、未経験者は知識も技術も不足していることが多いからです。
オープニングスタッフの採用に際して、未経験者を広く登用することはよくあります。
それ自体は良いことです。
しかし、教育体制が整っていない事業所では、
「職員同士で何とか頑張って」・・・みたいなことがあるわけです。
それは切磋琢磨ではなく、職員教育の放棄でしょう。経験者さんは気をつけてください。
デメリット③一年目はボーナス出ないかもしれない
一年目のボーナスは期待はしないようにしましょう。
経営が軌道に乗るまでは安心できないからです。
- そもそも経営者がケチ
- 利用者の稼働率の問題
- 設備投資にお金をかけてるから人件費は後回し
このような理由付けで、ボーナスの支給が見送られることがありますから注意してください。
採用面接の際に、ボーナスの支給要件についてしっかり確認するようにしてください。
デメリットのおさらい
- ルールがない
- 未経験者をカバーする業務に追われる
- 一年目はボーナス出ないかもしれない
つまり、オープニング介護施設で働くことにはメリットのほうが多いってことです。
オープニング施設と既存施設の徹底比較
オープニング介護施設への転職を検討されている方向けに比較表を作りました。
比較項目 | オープニング介護施設 | 既存の介護施設 |
事前リサーチのしやすさ | 事業所発信の情報 のみで入手しにくい | 口コミサイトや噂話で入手しやすい |
必要な資格 | ・管理者候補は一定の資格が必要 ・それ以外は無資格で可能 | ・管理者候補は一定の資格が必要 ・それ以外は無資格で可能 |
経験 | 経験者は優遇されるが、絶対ではない | 経験者は優遇されるが、絶対ではない |
給料 | 高めに設定される傾向がある | 事業規模により幅がある |
昇給 | 事業所による | 事業所による |
採用プロセス | 就職説明会を経て本面接に移行される場合が多い(開設準備に伴い時間的余裕がある | 面接のみの場合が多い |
仕事内容 | 開業当初は雑務が多い | 通常の介助業務からスタート |
施設の雰囲気や文化 | 真新しく明るい | 評判の善し悪しに左右される |
職員間のコミュニケーション | 職員間に優劣はないため良好 | 扱いにくい古参の職員がはびこる |
チームの一体感 | モチベーションが高く団結している | 集団的対立が多い |
キャリア形成の可否 | 開業当初は役職が決まっていないことがあるので充分狙える | すでにポストが埋まっているためキャリア形成に時間を要する |
給料や待遇については、事業規模や経営者側の方針によりますが、おおよその比較にはなります。
参考程度にしていただければ良いかと思います。
オープニング介護施設で長く働き続けるコツ
結論は以下の通り。
- コミュニケーションを大切にする
- しっかり自分を主張する
- 前向きな姿勢
- 柔軟な思考力を身につける
- あいさつと笑顔
コミュニケーションを大切にする
コミュニケーションはすごく大切です。
なぜなら、信頼関係の構築や意志確認がしやすいからです。
具体例には次のような利点があります。
つまり、働きやすくなるということ。
しっかり自分を主張する
自分という人間を周りに印象づけましょう。
職場内の人間関係ができてないうちのほうが、自分の立ち位置を確立しやすいですからね。
具体的には次のような方法が効果的かと。
- 差別化できるスキルを持つ
- 誰もやりたがらないことを率先してやる
- できないことははっきり断る
とくに3つ目が大切です。安請け合いは自分を追い込む原因になりますので気をつけてください。
要は、何でもいいので「あー、○○さんってこういう人なのね・・・」って思わせることです。
印象づけてしまえば、その後も職場内での立ち回りがしやすいんです。
前向きな姿勢
何でもポジティブに物事を捉えましょう。
なぜなら、そういう人は自然と周囲にも良い影響を与えて必要とされるから。
もし仮に、前向きな人にいじわるをするような職員がいたとしたら、それこそ退職を考える判断材料になります。
頑張る人には手を差し伸べたくなるのが理性的な人間の性です。
この方法は、あなた自身が働きやすい職場をつくるやり方でもあります。
柔軟な思考力を身につける
これは少々技術的なお話ですが、柔軟な思考をもつ人材は重宝されます。
柔軟さがあれば臨機応変な対応ができるからです。
柔軟な思考って、そんなのどうやって・・・
そう思われるでしょうが、ヒントはあります。
例えば、客観的な視点を持つことです。
つまり、あの人だったらどうするかな?・・・みたいに、自分のことでも他人の思考を借りることです。
相手の立場や気持ちになって考えることは、ケアの質にもかかわる重要なことです。
物事は見方で変わります。頭の片隅に置いておきましょう。
あいさつと笑顔
基本的なことですが、これがいちばん効果的です。
なぜなら、こういう基本的なことができていない人が多いからです。
それだけに、あいさつと笑顔を心がけるだけであなたの印象はますます良くなります。
介護スキルに欠けていても、なぜかみんなに好かれている人っていますよね。
その理由は、おおよそその人の持つ印象なんです。
まとめ
この記事は、オープニング介護施設の仕事について興味を持っている人に向けて書かれています。
実際に、オープニング介護施設で働いた私の経験から、新規の施設は狙い目であると言えます。
少なくとも、「働きやすさ」という部分では、既存の施設にはない居心地の良さがあります。
あなたも私のいう「働きやすさ」を味わってみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今日はここまで。
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